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登録有形文化財
6.旧東北帝国大学附属図書館閲覧室
Formerly the reading room at Tohoku Imperial University


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附属図書館閲覧室 附属図書館閲覧室 附属図書館閲覧室 附属図書館閲覧室

建設年:1926(大正15)年
構造・階数:鉄筋コンクリート造2階
      一部地下1階及び3階建
建築面積:569㎡
現在位置:D02 東北大学史料館
登録年:2017年


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 東北帝国大学附属図書館閲覧室(現在のD02 東北大学史料館)は、片平キャンパス正門から伸びる道路の中程の南側に位置するロマネスク風の建物です。
 北面を正面とした東西に長い方形平面を持つ鉄筋コンクリート造2階建(一部3階、地下1階)で、ベルのような形の方形の銅板葺き屋根の塔屋を中央にあげた寄棟の瓦葺き屋根、 外壁仕上げは下層から石張り、レンガ積み、塗料仕上げ(建築当初は漆喰塗り)で1階の窓はセグメンタルアーチ、2階の窓は半円アーチの窓で構成されています。
 内部は東西両端に書庫と階段を配し、1階は中廊下で東西の中央に玄関が配置されています。 2階は東西の階段・書庫部分以外は間仕切りのない1室となっています。附属図書館閲覧室時代には1階に館長室、事務室、来賓室、教官閲覧室等、2階に学生閲覧室が配されていました。 また東側には1924(大正13)年に完成した5階建ての書庫が接続され、西側は東北帝国大学法文学部の建物と接続されていました。現在1階は事務室、教員室等、2階は史料展示室が配されています。
 国有財産台帳によると当該建築は1926(大正15)年、東北帝国大学附属図書館閲覧室として、1925(大正14)年に整備された正門に向かう道路に面して建設されました。 建築主は東北大学の前身である東北帝国大学、設計者は東北地方の古民家研究や戦災で焼失した仙台市の瑞鳳殿(伊達政宗を祀る霊廟)の再建を手掛けたことでも知られる、 当時東北帝国大学技師であった小倉強(のちの東北大学工学部建築学科教授)です。

大正14年完成当時の配置図:赤表示の上が閲覧室、下が書庫
東北帝国大学本部理学部及工学部法文学部金属材料研究所平面図より
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附属図書館時代:左側が5階建の書庫

建設中の様子

附属図書館時代:2階閲覧室
写真上部に見えている照明器具は器具部分の交換、
ガラスのグローブ部分の交換を行い、現在も使用している
また写真の閲覧机も当時のものが史料館2階に現在展示されている

 1973(昭和48)年、附属図書館が2km程度離れた市内川内地区(現在の川内キャンパス)へ移転。隣接する書庫は撤去され当該建築は空き家となっていましたが、 1986(昭和61)年に「東北大学記念資料室新館」として外部・内部が全面改修されました。
 2000(平成12)年には、より本格的な大学のアーカイブズとしての整備充実を目的に「東北大学史料館」へと改組され、 以後現在に至るまで、大学の歴史を紹介する公開施設として運営されています。

 東西に接続されていた建物の撤去に伴う接続部の外壁改修(時期詳細不明)や、1986(昭和61)年の図書館閲覧室から資料館への用途変更に伴う各階の間仕切り変更等内部改修および外壁劣化部の改修、 2013(平成25)年の耐震補強による東西階段室の改修、外部劣化部補修、中央部への階段増設等の内部改修、2014(平成26)年のバリアフリー対応のためのエレベーター設置と屋根の改修、漏水補修等が行われています。
 2階の照明器具の一部は内部の器具部分の交換(時期詳細不明)、ガラスのグローブ部分の交換(2013(平成25)年)が行われているものの建設当時のものが現在も使用されています。

 使用のために必要な改修は行われているものの、ロマネスク風の簡潔な外壁と、屋根頂上中央部の搭屋がバランスよく配置された外観等は、建築当初から大きな改変はされず当時の雰囲気を現代に伝える学問の府に相応しい建築となっており、 片平キャンパスの歴史を伝える近代建築としても極めて重要です。