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青葉山新キャンパス 
新キャンパス構想の経緯
History

片平・雨宮地区等の移転に関わる新キャンパス整備大綱
交通体系計画:キャンパスへのアクセスと学内交通網の整備

(平成11(1999)年10月19日評議会において承認)

1. 基本方針
 キャンパスへのアクセスはもとより、学内交通網の整備は、公共交通機関の整備を抜きにして語ることはできない。以下に述べることは、本学と関係機関とのこれまでの協力関係をもとに、公共交通機関と連携した利便性の高い交通網の整備に向け、特に仙台市の理解と協力を前提としたものである。また、本学としても、市の公共交通整備に対して、できうる範囲において最大限に協力するものである。
 川内・青葉山両キャンパスを通過する仙台市東西線の実現と学内交通網の整備は、本学の学生・教職員約20,000人の通勤・通学等は言うに及ばず、学生同士および教職員ならびに地域社会との相互交流に不可欠な基盤であり、公共交通利用促進の諸施策とともに車依存社会から公共交通利用社会への移行のための意識改革を既存キャンパスを含めたキャンパス共通の理念として共有し、実現に際しては青葉山地区の環境に十分配慮した総合交通体系を構築する。

  1. 公共交通機関としての仙台市東西線を、教育・研究環境の改善を目的に川内・青葉山および新キcャンパスを中心とした一体的キャンパスの創造をめざす本学の交通体系の骨格と受け止める。
  2. 川内・青葉山および新キャンパスは、公共交通機関を積極的に利活用するモデルキャンパスとして捉え、仙台市東西線と一体となったキャンパス内交通システムの構築を検討する。
  3. 仙台市東西線の駅に結節した既存学内道路の整備・改修および現在計画されている都市計画道路の早期実現を希望する。

2. 新たな交通システムを中心とした公共交通
(1)新たな交通システム

  1. 本学としては、川内・青葉山および新キャンパスを通過する仙台市東西線を学生・教職員の日常の「足」として、また地域社会との連携・交流および市民開放等の双方向メインアクセスとして位置付けたい。
  2. 仙台市東西線の青葉山駅(仮称)の駅舎の位置については、応用物理学科前付近が、理・薬学部のすべてと工学部の90%程度のエリアが歩行可能な範囲(半径800m程度)内に納まることとなり、利便性および青葉山キャンパス全体の配置からも期待される。
  3. 新駅とキャンパス

  4. 南東部のエリアについては、将来新たな駅の設置を関係機関に要望し、本学の将来の成長等に備える。

(2)キャンパス内交通システム

  1. 広大な敷地(キャンパス)で、起伏の多い新キャンパスおよび青葉山キャンパスでの徒歩移動は、特に冬期降雪時や風雨時は困難が予想され、仙台市東西線の青葉山駅(仮称)と有機的に結合したキャンパス内交通システムの整備が重要である。
  2. 仙台市または民間バス会社等に、仙台市東西線の青葉山駅(仮称)から新キャンパスおよび青葉山地区への定時性のあるシャトルバス等の運行を働きかける。
  3. 将来のキャンパス内交通システムとして、歩行者を優先した空間に小型バス(電動やソーラーシステムもしくは水素ガスといったクリーンなエネルギーを採用)等を導入することを提案する。

(3)歩行者用道路

  1. 新キャンパス内は、バリアフリーを考慮した歩行者用道路を整備する。
    周辺道路の歩道や青葉山公園・自然遊歩道等と連続したネットワークについて、関係機関と協議する。
  2. 車道と歩道は明確に区別して整備する。
    ショッピングモールには、自動車を乗り入れないことを原則とする。
  3. 移動の利便性および風雪対策として、建物間を連結した連絡通路を必要に応じて整備する。

3.道路網の整備とアクセス

(1)周辺道路からのアクセス

  1. 新キャンパスへのアクセスについては、仙台市が提案している都市計画道路・川内旗立線の川内交差点から青葉山に至り青葉台を経て八木山へと抜ける経路をメインアクセス道路として位置付ける。
  2. 都市計画道路・川内旗立線の川内交差点は、仙台東部・西部・北部からの青葉山キャンパスおよび新キャンパスへのアクセス道路の起点として重要であるため、川内周辺地区からの交通アクセスを含めた検討・整備を希望する。
  3. 川内キャンパスから青葉山キャンパスへ通じる北道路および1号・2号道路は、キャンパス間連絡のメインアクセスとして重要であり、その歩道設置と合わせた改修・整備、凍結時の事故防止策が必要となる。
  4. 青葉山~青葉台~八木山間の市道は、仙台南部からのアクセス道路として重要であるため、現道の改修等による整備を市当局へ要望する。
  5. 都市計画道路・川内旗立線の青葉山交差点は、新キャンパスおよび青葉山キャンパスへのアクセス道路の起点として、また、本学の将来の成長等に備えるためにも重要であり、実現について関係機関へ要望する。
  6. 道路網

(2)周回道路

  1. 周回道路は、片側1車線程度の道幅とし、十分な安全対策を講じるとともに、駐車場を適宜配置して一体的に整備する。
    特に冬期の凍結・降雪時の安全対策に配慮し、著しい高低差や小さなカーブのない構造とする。
  2. 通勤・通学用の自動車は周回道路までの乗り入れとし、建物や施設への取り付け道路は、自転車・バイク、身障者用自動車、物品搬出入自動車用として設置する。

(3)駐車場等

  1. 駐車場は、周回道路に沿った中規模分散型とし、キャンパス内交通システムと一体的に整備する。これとは別に、身障者用駐車場と駐輪場は利便性を考慮して配置する。
  2. 仙台市東西線開業前においては、現在の自家用車通勤通学者比率に基づいた駐車場面積を確保するよう努めるが、開業後は、その規模を縮小する。
  3. 駐車場については有料化の方向で検討し、自家用車通勤通学の抑制も含めて総合的な管理・運用体制を確立する。