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青葉山新キャンパス 
新キャンパス構想の経緯
History

片平・雨宮地区等の移転に関わる新キャンパス整備大綱 開かれたキャンパス計画:開かれたキャンパスの構築

(平成11(1999)年10月19日評議会において承認)

1. 基本方針
 東北大学は、これまで教育・研究拠点大学として国際社会に貢献する一方、研究成果の還元と人材育成の両面から地域社会や産業界に積極的に寄与してきたところである。
21世紀を見据えた仙台市の総合計画の中でも川内・青葉山丘陵一帯は学術・文化拠点として位置付けられており、本学の地域社会における役割は益々重要なものとなっている。
本学がこれまでも行ってきた植物園、自然史標本館、総合学術博物館、記念資料室等の各種施設開放およびオープンキャンパス、公開講座等をさらに充実するとともに、情報・文化の共有も含め市民・地域社会・産業界等からの要望にも積極的に対応し、次のような基本方針のもとに、より一層社会に開かれたキャンパスとして整備を図る。

  1. 環境の共有
    青葉山丘陵一帯の緑豊かな自然と連続した新キャンパスの自然環境は、地域と大学の共有財産としてとらえ、生活・学習環境についても開かれた賑わいのあるものとして実現を図る。
  2. 知の共有
    本学の様々な教育・研究活動の成果や情報を地域の知的資産として広く社会に公開する。また生涯学習の支援として、個人のライフステージに対応し時代にふさわしい教養を育む機会と場を提供する。
  3. 人の交流
    学術・文化的交流を中心として人が集うキャンパスの創造を図り、「環境」と「知」の共有を踏まえ一般市民をはじめ産官学および国際社会とのより円滑な人的交流の場として整備する。
  4. 3つの交流

2. 環境の共有

  1. 新キャンパスでは、周辺の自然環境と調和した遊歩道・人工池等を付設し、周辺の緑地公園等から連続して散策できるユニバーシティパークとしての整備に努める。 また、植物園と連携をとりながら、都心に近い憩いの場として、市民が自然観察や環境体験学習等も行えるよう考慮する必要がある。
  2.    

    環境の共有

  3. 仙台市東西線・青葉山駅(仮称)周辺は、民間資本による大学関連の専門店と生活関連施設(喫茶店、レストラン、コンビニ等)で構成するショッピングモールの設置を想定し、市民および学生・教職員がともに集い、語らい、憩うことのできる生活環境の中心の場として準備する。
  4. 生活環境の共有

  5. 公開講座や講演会を中心に市民企画の学習活動等にも利用できる空間は、キャンパス内の市民のアクセスしやすい場所への準備を図るとともに、市内中心部におけるサテライトキャンパスの設置も併せて検討する。

3.知の共有

  1. 新キャンパスでは、本学の保有する研究・技術・文化等に関する情報を積極的に発信するためのサイバーキャンパス等の構築を検討し、大学と地域社会との協調的発展と市民生活および産官学協同へのさらなる貢献を図る。
    ※サイバーキャンパス…本稿では、研究成果、講義資料等のデータベース化と共に、それらを活用して遠隔地にあっても、講義を受けたり研究活動が行えるような、ネットワーク上に構築された仮想大学を示す。
  2. 本学の教育・研究活動の成果として創造・収集してきた様々な物や情報は、各建物内の空間や連絡通路をギャラリーとして効果的に活用し、一般公開することについても併せて検討する。
  3. 新キャンパスでは、一般市民のほか中・高生、修学旅行生等が本学の最新の研究成果や技術等に直接触れ、学術研究への興味を深めるためのキャンパスツアーを企画・実施できるよう配慮する。

4.人の交流

  1. 文化・スポーツ施設は、教育・研究の場であるとともに、学生・教職員と市民の人的交流および多様な文化活動と表現のための交流拠点として整備し広く開放する。
  2. 国内外の研究・教育者の交流をより一層促進するためには、研究・教育に打ち込める充実した基盤施設の整備が必要であり、短期・長期の滞在が快適に行える交流施設の整備を図る。
  3. 学生や市民のボランティア団体等の交流拠点となるセンター機能を仙台市東西線・青葉山駅(仮称)周辺に設けるよう検討するとともに、総合学術博物館、植物園、図書館等一般開放している施設における案内や説明等を行うボランティア活動を支援する。