青葉山の自然 〜植物〜
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植物
●カザグルマ(キンポウゲ科)
主として林縁に生えるつる草で、茎は褐色で木化します。花期は5〜6月で、花は白か淡紫色で上向きに完全に開き、直径7〜12cmほどの大きさです。湿り気の多い所を好み、主に湿地に生えます。花が美しいため、園芸品種を作出する場合の重要な母種となっています。本州から九州北部に分布します。
●タコノアシ(ユキノシタ科)
湿地性の多年草です。泥湿地、沼、水田、川原などの水位の変動する場所に多く生育します。茎の地上部は直立し分枝せず、高さ30〜80cmほどになり、無毛で淡紅色を帯びます。花期は8〜10月で、花序の枝に多数の花が並び、タコの吸盤の付いた足のように見えることから、このような名前が付けられています。本州から奄美大島に分布します。
●サクラソウ(サクラソウ科)
山麓や川岸の湿気の多い野原に生える多年草です。花期は4〜5月で、15〜40cmの花茎を伸ばし、先端に数個〜20個の花を散形に付けます。花冠は紅紫色で直径2〜3cmほどです。園芸化もされており500〜700品種もの園芸品が栽培されています。北海道南部から九州に分布します。
●ヒメシャガ(アヤメ科)
山地のやや乾いた林下に生える多年草です。シャガに似ていますが、やや小型で、花は淡紫色をしています。花期は5〜6月で冬には枯れます。シャガに比べて葉も細くて薄く、全体がやさしい感じがあるので、このような名前が付けられています。北海道西南部から九州北部に分布します。
●ユウシュンラン(ラン科)
小型の多年草です。茎は直立し、高さが20〜40cmほどになります。ギンランの葉が退化した変種で、茎葉は無いか、もしあっても鱗片状です。また花被片相互の間に隙間がみられるなどの特徴もあります。北海道から九州に分布しますが、やや稀です。
●カキラン(ラン科)
日当たりの良い湿地に生える多年草です。根茎は横に這い、節から根を出します。茎は高さ30〜70cmほどです。葉は5〜10枚付き、狭卵形で長さ7〜12cm、幅2〜4cmほどです。花期は6〜8月で茎上部に黄褐色の花を10個ほど付けます。北海道から九州に分布します。
●フモトスミレ(スミレ科)
丘陵地や低山地に生えるやや小型のスミレで、葉の表面にはふつう毛があります。花期は4〜5月で、花は小さく白色で、花びらは長さ7〜8oほどです。唇弁は他の花びらより短く、幅が狭く、紫条が入ります。本州(宮城県以西)から九州に分布します。
※参考文献:「日本の野生植物(草本1,2,3)」 佐竹義輔ほか(編),平凡社