川内萩ホール付近空撮 2008(平成20)年撮影
東北大学百周年記念会館「川内萩ホール」は、東北大学創立百周年記念事業の一環として、従来の東北大学川内記念講堂を改修し、2008(平成20)年10月10日にオープンした記念建造物です。
前身の川内記念講堂は、東北大学の創立五十周年を記念して1960(昭和35)年に建設されました。五十周年記念会館は当初片平キャンパス内にもう少し小さな規模で計画されていましたが、川内地区への移転計画が浮上する中で、計画を拡大変更し建設されました。当時まだ川内地区には米軍時代の木造宿舎が建ち並んでおり、五十周年記念会館はこの新しいキャンパスのシンボルでもありました。建設資金はすべて寄付金によってまかなわれ、松下幸之助氏の寄付金で建設された東側の別館はその名前をとって「松下会館」と名付けられました。
当時はまだ市内に大型の公共施設も少なく、1980年代半ば頃までは、入学式や卒業式など、全学的な儀式・行事のほとんどがこの記念講堂でおこなわれ、その後も大学祭のコンサートや学友会の行事などに活用されてきました。
創立百周年を迎えるに当たり、この記念講堂は創立百周年記念会館として改修されることとなりました。改修にあたっては、従来の機能を継承しつつも、各種の国際学会の会場として、さらには様々な文化発信の拠点として積極的な活用を図るべく、より一層の設備等の充実が図られています。
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創立五十周年記念講堂落成式
(1960(昭和35)年10月30日)
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ハイゼンベルク博士講演会(1967(昭和42)年5月11日)
1932年度のノーベル物理学賞を受賞した理論物理学者。各種の学術講演やシンポジウムがこの講堂で行われた
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川内記念講堂初の卒業式(1961(昭和36)年3月)
黒川利雄学長の告示
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入学式当日の勧誘風景(1961(昭和36)年4月)
入学式当日には、講堂前で各部・サークルの勧誘が行われていた
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川内萩ホール外観
(2008(平成20)年8月31日竣工)
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川内萩ホール ホール内部